レースレポート 2023 全日本スーパーモト R3 エビスサーキット
全日本スーパーモトも第3戦を迎え、今回は福島県のエビスサーキットで開催される。
毎年目まぐるしく変わる天候に翻弄されているが、今年もドライからのレインコンディションに各選手セット出しに苦労している様子。
今年はどんなレースが繰り広げられるか楽しみである。
S2クラス
予選
#21佐藤(瑞)が1分14秒702でポールポジションを獲得。
2位には#4大金、3位には#20桐明が入り、フロントローに並んだ。
S1OPENクラスとのダブルエントリーをしている#9古高は、思うようにタイムが伸びず予選7位となった。
決勝レース1
#4大金がホールショット。これに#21佐藤(瑞)と#6佐藤(省)が続く。
その後を#10藤田、#20桐明、#9古高が少し離されながら追走している。
2周目、トップの#4大金は#21佐藤(瑞)を引き離し、#6佐藤(省)は更に3秒ほど遅れて3位。
その後方では、#10藤田、#20桐明、#9古高の4位争いが始まった。
中盤に入ると#21佐藤(瑞)はトップの#4大金に接近。3番手の#6佐藤(省)はトップ2台からさらに少しずつ離されていく。
しかし、5周目の1コーナーで#21佐藤(瑞)が痛恨の転倒。
#4大金はリードを大きく広げることになった。
すぐに再スタートを切った#21佐藤(瑞)だが#6佐藤(省)が追いつき2位争いに。
4位争いは3台が何度も順位を入れ替える展開となり、中盤の時点では#10藤田、#9古高、#20桐明の順。
しかし#20桐明はその後ミスにより順位を落としてしまう。
#4大金は危なげなくトップを快走。2位の#21佐藤(瑞)は再び#6佐藤(省)を引き離したが、それぞれ単独走行となってしまう。
4位争いは、#9古高が#10藤田を抜いて集団を抜け出すと3番手の#6佐藤(省)に迫っていく。
#4大金はそのままトップでチェッカーを受けて嬉しい全日本初勝利を飾る。
決勝レース2
先ほど優勝の#4大金が出遅れてしまい#21佐藤(瑞)がホールショット。
その後を#6佐藤(省)、#7勝谷、#9古高、#10藤田、#19藤本と続く。
#4大金と#21佐藤(瑞)が僅差のトップ争い、少し離れて#6佐藤(省)と#9古高が3位争いを繰り広げ、さらに遅れて#7勝谷と#10藤田が5位争いをしている。
3周目、ストレートエンドで#4大金が#21佐藤(瑞)をパスしトップに上がる。
すると#4大金は後続との間隔をどんどん広げていく。
#6佐藤(省)と#9古高がバトルを繰り広げながら#21佐藤(瑞)を追いかけ接近していき、#7勝谷を先頭とする5位以下を引き離していく。
中盤#21佐藤(瑞)に#6佐藤(省)、#9古高が接近し、2位争いは三つ巴のバトルに変わる。
3台によるバトルの中で#9古高がいち早く#6佐藤(省)をパスし、そのままの勢いで、翌周に#21佐藤(瑞)も抜いて、2位に上がる。
トップの#4大金は完全に独走状態のまま決勝レース1に続いてトップでチェッカーを受けた。
#21佐藤(瑞)は#9古高を約1秒差で追い続けたが、あと少しが足らず#9古高が逃げ切って2位。#21佐藤(瑞)が3位。
以下佐藤(省)、#7勝谷、#10藤田の順となった。
表彰台左より#9古高選手、#4大金選手、#21佐藤(瑞)選手
選手の皆さんおめでとうございます。
今大会の結果、#4大金が#9古高を逆転してランキングリーダーに躍り出た。
このまま逃げ切れるのか、逆転があるのか、シーズン後半各ライダーの走りに期待したい。
S1OPEN クラス
ランキングトップの#38原島がエントリーしていない今回のエビス。
他の選手にとってみればここでポイント獲得のチャンスとなるが、気まぐれなエビスの天気にどう対応していくか。
予選
S2クラスとダブルエントリーをしている#36古高が、1分12秒260でポールポジションを獲得。
2位には#4呉本、3位に#8錦織が入り、レース1のフロントローに並ぶ。
セカンドローには#11佐々木、#9薄井、#47田邉が並び上位を狙う。
決勝レース1
ウォームアップ開始後ストレートエンドで#27鹿野がエンジンストップ。リスタート出来なかったのでリタイヤとなってしまう。
#36古高が順当にホールショットを奪い、#4呉本がこれに続く。
3位スタートの#8錦織は大きく遅れ、#11佐々木がひとつ順位を上げて3位に。
先頭の#36古高が後続をどんどん引き離し、2位#4呉本、3位#11佐々木をみるみる引き離していく。
一方4位以下は#9薄井を先頭に#5久谷、#47田邉、#17染谷、#41内山、#7川崎で集団でのバトルが始まっている。
そのせいで4位以下はトップ3台から大きく遅れてしまう。
レース中盤、トップの#36古高、2位#4呉本、3位#11佐々木は完全に単独走行となっている。
一方4位争いはずっと続いており、一時は11位の#43岡田まで8台の大集団に膨れ上がる。
しかし、後半#9薄井、#5久谷、#47田邉の争いになり、#5久谷が抜け出した。
決勝レース2
#4呉本と#11佐々木がが好スタート、しかし#4呉本のマシンがストレート途中でいきなりスローダウン。1コーナーでエンジンストールして止まってしまう。
このトラブルで#4呉本は大きく遅れてしまう。
#11佐々木がホールショットを決めたが、すぐに#36古高が先行。
1周目戻ってきた時点で#36古高、#11佐々木、#47田邉、#5久谷、#41内山、#40梅田の順位。
これより後方の#9薄井以下は大きく離されてしまっている。
決勝レース1と同じく#36古高はラップごとに後続との間隔をどんどん引き離していく。
#11佐々木と2位争いの#47田邉がミスにより脱落。#5久谷、#41内山、#40梅田のバトルが3位争いに変わった。
#11佐々木は単独の2位。後方では、#5久谷、#41内山、#40梅田が白熱する争いを続けている。
上位から離された6位争いは、#37吉田が抜け出しその後後続を引き離していった。
レース終盤、3位争いの#40梅田が遅れてしまい#5久谷、#41内山2台のバトル。
そのまま独走の#36古高が決勝レース2も勝利。
#11佐々木が2位。#5久谷が3位に入賞して、#5久谷は嬉しい全日本初表彰台を獲得した。
以下#41内山、#40梅田、#37吉田の順となり、#40梅田と#37吉田は全日本初入賞となった。
表彰台左より#11佐々木選手、#36古高選手、#5久谷選手
選手の皆さんおめでとうございます。
今回のレースで#36古高が念願のトップに浮上。
#38原島とのポイントを詰めてきた選手たちが後半戦どう戦うか非常に楽しみである。
S1PRO クラス
前戦のHSRで体調が悪化してしまった#16田所は治療のためエントリーしたもののレースはキャンセル、チャンピオン争いから一歩後退した形となったが、実力者揃いのPROクラスは誰が表彰台に登ってもおかしくない状態である。
今回のレースは誰が一番高いところに登るのだろうか。
予選
#4吉田がただ一人10秒台を切る1分9秒479でポールポジション。
#1小原が1分10秒090で2位、#2日浦が1分10秒191で3位でフロントローに並ぶ。
セカンドローには#3長谷川、#13金児、#11松本が上位を狙う。
決勝レース1
2列目から絶妙なスタートを決めた#3長谷川がホールショット。#2日浦も後を狙ったが、#4吉田が上手く抑える。
#3長谷川、#4吉田、#2日浦、#11松本、#13金児、#19川島、#1小原で1周目を終える。
#2日浦が2位の#4吉田に猛アタック。#2日浦が先行すると#3長谷川を追って差を広げる。
中盤にはトップの#3長谷川と2位の#2日浦が単独走行になる。
ここからやや遅れて#4吉田が3位、ここから間隔が開いて#11松本、#13金児、#19川島、#1小原が、4位争いを繰り広げている。
#3長谷川に#2日浦が追いつき接近戦となり、3周にわたり同チームでのトップ争いが各コーナーで起こっている。
#4吉田はこの争いから離され、単独走行の3位。
13金児がミスにより4位集団の最後尾となってしまい#11松本、#19川島、#1小原、#13金児の順で終盤へ。
#2日浦がついに#3長谷川を抜くと、すぐにスパートをかけ差を拡げていった。
#11松本が#1小原と接触し押し出される形でコースアウト、7位まで後退してしまう。
4位争いは#19川島が先頭に。
その背後からは、視界不良からゴーグルを外して泥まみれの状態ながら必死にチャージを掛ける#1小原がいた。
その後も#19川島と#1小原は接近戦をしていたが、第2ダートで前方が見にくくなった#1小原が#19川島に接触して転倒してしまう。
決勝レース2
#3長谷川が好スタートを見せたが、#2日浦も1コーナーに並んでホールショット争いを行い、#2日浦が奪った。
その後ろから#19川島、#4吉田、#1小原、#5金子が続く。
後方では6位の#5金子が5位の#1小原から遅れていき、徐々に単独走行となっていく。
一方、2位争いは#3長谷川、#19川島、#4吉田、#1小原の4台で接戦を繰り広げている。
終盤#1小原が、第2ダートで#4吉田を抜いて4位に上がると#4吉田は前の3台から少しづつ差が開き単独走行に。
最終ラップまで続いた2位争いは#19川島が第2ダートで#3長谷川のインを何度も狙うが、抜くところまでは出来なかった。
2位に#3長谷川、僅差で#19川島が入りPROクラス初表彰台を飾る。
表彰台左より#3長谷川選手、#2日浦選手、#19川島選手
選手の皆さんおめでとうございます。
#2日浦は、開幕から6連勝。#4吉田や#5金子のベテラン勢の猛追もあるが、#19川島という新たな勢力が台頭してきた。
#2日浦、#3長谷川、#1小原の上位選手も後半戦はうかうか出来なくなるのではないか。
次戦興味を持って観戦したいものである。