レースレポート 2023 全日本スーパーモト R4 茂原ツインサーキット
S2 クラス
毎年新しいライダーが頭角を現してくる全日本スーパーモトS2クラス。
昨年は現在S1PROクラス参戦の川島選手やけがで療養中の鈴木選手が話題となって活躍していたが、
今年は中学生ライダーの#4大金選手と高校生ライダーの#21佐藤(瑞)選手が最近の話題になっている。
今回も話題のライダーが活躍するのか、はたまたベテランの強さを見せつけるのか。
予選
予選最後のラストラップで57秒961を叩き出した#21佐藤(瑞)がポールポジション。
#1原島からわずか0.004秒差(!)で現在ランキングトップの#4大金がつけ、#9古高の4台がフロントローにつく。
決勝レース1
スタートを決めた#1原島が#21佐藤(瑞)を抑えてホールショット。
その後を#4大金、#10藤田、#9古高、#5勝谷、#23港が続いていく。
#1原島と#21佐藤(瑞)の2台は#4大金を徐々に離しながらトップ争いをしている。
離されまいとする#4大金の後ろでは、#10藤田、#9古高、#5勝谷が4位争いを行っている。
#9古高が4位争いの先頭に立つと#4大金の背後に接近してくる。
#4大金と#9古高は#5勝谷を離しながら表彰台のポジションを争う。#10藤田は徐々に遅れてしまっている。
レース終盤に入ると、トップ2台から#4大金は大きく離されてしまったが、それでも#9古高からのアタックを防いでいる。
#21佐藤(瑞)は最終ラップに向け#1原島との距離を詰めにいく。しかし#1原島は巧みなブロックで前に出させない。
そのまま#1原島が先頭でゴールして開幕戦以来の勝利、#21佐藤(瑞)は僅かに届かず2位となった。
2位約7秒の間隔をあけられたが順位を守り切った#4大金が3位。
決勝レース2
これに#21佐藤(瑞)、#4大金、#9古高がグリッド順のまま続いた。
1周目の段階で、#1原島と#21佐藤(瑞)のトップ2は3位以下を約2秒リード。
#4大金は2位の#21佐藤(瑞)から約3秒遅れ、その後方には#9古高、#5勝谷、#23港、#10藤田が接近。
しかし中盤に入ると#5勝谷が#4大金と#9古高から徐々に遅れていってしまう。
レースの順位が膠着しつつ終盤に入った段階で、#1原島は余裕を感じさせるアドバンテージを築く。
2位の#21佐藤(瑞)から4~5秒離れたところで#4大金と#9古高は僅差の3位争いを続けている。
この2台から約4秒遅れた位置にいる#5勝谷は、背後から#23港と#10藤田が追いかけている。
3位争いの#9古高が一旦は#4大金をパスするがすぐに抜き返されてしまう。
逃げ切った#1原島が勝利で4勝目を獲得し、#21佐藤(瑞)が力及ばず2位。
今回の結果、ランキング1位の#4大金と2位の#6古高の差は21p差に開き、2位#6古高と3位#21佐藤(瑞)の差は27pに縮まった。
今後のこの3人のライダーの争いは目が離せなくなりそうだが、この3人に去年のチャンピオン#1原島がどう関わってくるかが
非常に楽しみである。
表彰式後方左より#21佐藤(瑞)選手、#1原島選手、#4大金選手
前方左より#5勝谷選手、#6古高選手、#23港選手おめでとうございます。
S1 OPEN クラス
今シーズンコンスタントに優勝を含む上位で結果を出している#36古高。
2位の#38原島に43pをつけているが今期の茂原Rd.にはエントリーしていない。
今回の結果次第では大量リードが計れるので是が非でも上位で終わりたいレースである。
しかし、他の選手も#36古高から離されないためにもここで好ポイントを獲得したいはず。
ある意味今シーズンを占う重要な一戦になるかもしれない。
予選
開幕戦の怪我から復帰の#31高山が2位、#4呉本と#39野田が続きフロントロースタートとなった。
以下#13千葉、#6高部、#48岡田(駿)がセカンドローからのスタートとなる。
決勝レース1
第1ダートでは5台のマシンによるマルチクラッシュが発生し、予選7位の岡田らが大きく出遅れ。
第2ダートではトップの#36古高が転倒してしまい順位を落とす。
1周目を終えた順位は#31高山、#4呉本、#6高部、#39野田、#13千葉、#7川崎、#41内山、#36古高のオーダーとなった。
#4呉本、#6高部、#39野田の3台で2位争い。そこから離れた5位争いに#36古高が早くも戻ってくる。
その後#36古高は一気に前との距離を詰め、2位争いは4台の集団に変わる。後方では#13千葉、#7川崎、#41内山の3台で6位争いを繰り広げている。
中盤#4呉本、#39野田、#36古高の2位争いに動きがあり、#36古高が集団の先頭にたつと、#6高部は逆にポジションを落としてしまう。
終盤トップを走っていた#31高山がまさかの転倒をしてしまうが、すぐに復帰するも5位まで順位を落としてしまう。
決勝レース2
またも#36古高が好スタート決めるが1コーナー侵入時に#39野田がハンドルが暴れて単独転倒。
直後を走っていた#4呉本は避けきれず巻き込まれてしまった。
#31高山はコースアウトするもすぐに復帰、#13千葉も避けた影響で遅れてしまう。
オープニングラップを制したのは、ポールポジションスタートの#36古高。
#6高部が2位、#44大野が3位、#47田邉が4位、#7川崎が5位、#40梅田が6位、#31高山が7位で1周目をクリアした。
2周目以降、トップの#36古高はどんどんリードを拡大。後続との差は約7秒まで拡大した。
#6高部は2位を走行するが約3秒差の3位には、毎週ごとに順位を回復してきた#31高山が浮上した。
レースが後半に入ると、#36古高が完全な独走状態となる一方で、2位の#6高部に#31高山が肉迫し、僅差の2位争いがスタート。
4位を走る#44大野の背後には、僅差で#47田邉、#40梅田が続いた。
#31高山は#6高部に激しく迫ったが、なかなか逆転のチャンスを得られず。それでも、最終ラップとなった10周目の第3ダート進入で、攻略に成功した。
そしてレースは、#36古高が後続を約20秒も引き離す独走優勝。
#44大野が4位、#47田邉が5位、#43岡田が6位となった。
今回のレース結果により#36古高が179pとなり、2位の#38原島のポイントが86pなので、次の名阪では#36古高のチャンピオン獲得の瞬間を見れるかもしれない。
ぜひその目で見届けて頂きたい。
表彰式後方左より#31高山選手、#36古高選手、#6高部選手
前方左より#44大野選手、#4呉本選手、#47田邉選手おめでとうございます。
S1 Pro クラス
全日本スーパーモトもシーズン折り返しとなる4戦目。
ここまで全勝と圧倒的な強さを見せている#2日浦がどこまで勝ちを伸ばしていけるか。
それとも後半戦になって牙を研いできた選手が表舞台に立てるか、楽しみである。
予選
今シーズンは練習走行5分からの予選計測走行になるが、各ライダーパンクに悩ませられている。
その中でも56秒033を出してポールを獲得したのは現在ランキング3位の#1小原。
これに0.2秒差で#4吉田、#3長谷川、#5金子がフロントローで続く。
2列目には、上げ調子になっている#19川島、#13金児、#9西村が並ぶ。
ランキングトップの#2日浦は予選が始まって早々にパンクトラブルにあい、アタック出来ないまま終わってしまうアクシデント。
決勝は最後尾から臨む形になった。
決勝レース1
#1小原がきれいなスタートでホールショットを奪う。
2列目の#4吉田と#3長谷川が先行して争い、#3長谷川が2位に。
少し遅れた#5金子も一旦は#4吉田の前に出たが、#4吉田が再逆転。
#1小原、#3長谷川、#4吉田、#5金子、#13金児、#9西村、#19川島の順で2周目に向かう。
一方、最後尾スタートの#2日浦は、早くも中段の9位まで順位を上げてきた。
#1小原と#3長谷川は、3位の#4吉田を徐々に離しつつトップ争いを繰り広げている。
後方では#19川島が#9西村を抜いて6位にアップ、#4吉田、#5金子、#13金児、の集団に追いつき3位争いの集団となる。
早くもその後方には#2日浦が追いついてきた。
#3長谷川がトップの#1小原から少し遅れだしたと思っていたら、スローダウンしてピットイン。
なんとこのタイミングでパンクとなってしまったようでリタイヤとなってしまった。
4台による2位争いでは#2日浦が追いつき#5金子を抜き、#4吉田に迫る。その翌周#4吉田の攻略に成功して#2日浦が2位に浮上。
2位には最後尾から最後まで諦めずに追い上げた#2日浦が、3位には#4吉田と#5金子と3位争いに勝った#19川島が入った。
決勝レース2
レース2もホールショットは#1小原が奪い、#2日浦、#19川島、#4吉田、#5金子が続いた。
レース1で9位だった#6中島、14位の#3長谷川が一気にポジションを上げてきた。
#2日浦は1周目から#1小原にアタックを仕掛け、2周目には早くもトップに浮上する。
序盤は#2日浦、#1小原、#19川島、#4吉田、#5金子#6中島のオーダーとなる。
#2日浦と#1小原はさらにペースを上げながらバトルをしている。
このペースに#19川島はついていけず離されてしまう。
徐々に遅れてきた#6中島に#3長谷川が迫ってきて6位争いとなる。
終盤#3長谷川が#6中島を抜いて6位に浮上、遅れまいと必死に追っていた#1小原が痛恨の転倒。
これで#2日浦が完全に独走状態となった。
すぐに復帰をして2位をキープした#1小原だが、すぐ後方には#19川島が迫ってきていたが、何とか追撃をかわした。
以下最後まで争いに勝った#4吉田、#5金子、#3長谷川の順となった。
開幕より続いていた#2日浦の連勝も#1小原がストップをかける形となり、#19川島が上位に安定して入ってくるようになってきた。
ランキングトップの#2日浦をはじめ上位ランカーのメンバーはどのような対応をするのだろうか。
次戦は#1小原、#3長谷川、#19川島の得意なダートが多い名阪となると一波乱起きるかもしれない。
ますます目が離せないクラスになりそうだ。
表彰式後方左より#1小原選手、#2日浦選手、#19川島選手
前方左より#5金子選手、#4吉田選手、#13金児選手おめでとうございます。