レースレポート 全日本スーパーモト R4 美浜サーキットクニモト
2022年8月21日に愛知県の美浜サーキットクニモトにて全日本スーパーモト及びスーパーモト S1チャレンジが開催されました。
前回に引き続き、Motard Bike Nowからは、カメラマン ささきてつお さん(Twitter:@sasakitetsuo74)の全日本スーパーモトレースレポートを掲載いたしますので、ご覧ください。
全日本スーパーモトは後半戦を折り返して場所を愛知県美浜サーキットクニモトに移して争われます。
例年だとチャンピオン争いが決まる最終戦として行われる美浜サーキットも今年はポイント争いの重要な一戦として
各ライダーが挑むことになります。
S2クラス
S2クラスは今シーズン#26原島が連勝をして、独走かと思われたが第3戦にて#12鈴木が全日本初優勝を飾るとその後#26原島とバトルをするくらいに急激に成長している。
また、上位二人に隠れてはいるが#2川島も着実に表彰台を獲得してポイントを獲得して上位を窺っている。
ポイント的にはトップの#26原島が145P、2位の#12鈴木が110Pと一騎打ちの様相ではあるが、3位#2川島の72P、4位#27古高の65P、5位#4土橋の60Pも上位に入ると一気に縮まることから今回の美浜戦は各選手上位獲得は是が非でも欲しいところ。
予選タイムアタックの結果は美浜が地元の#12鈴木がポールを獲得、2位には#2川島、3位に#26原島が並ぶ。
以下#6藤田、#7佐藤、#27古高の順でグリッドに並ぶ。
決勝レース1
#12鈴木が好スタートを決めて1コーナーへ、その外から#2川島が並びかける。
#26原島はリアタイヤをレインを選択した影響か若干遅れがあって3番手。
以下#7佐藤、#6藤田、#3西村が続く。
#27古高はスタートで失敗して最後尾まで落ちてしまう。
スタートダッシュを決めた#12鈴木が#2川島と#26原島をじわじわと引き離しにかかる。
中盤#26原島はタイヤチョイスのせいかトップ2台から離されてしまう。
後続では#6藤田と#3西村が激しい5番手争いをしているが、#3西村が#6藤田を抜き、4位#7佐藤、5位#3西村、6位#6藤田の順となる。
このまま#12鈴木の優勝かと思われた残り2周、最終コーナー立ち上がりで#12鈴木が痛恨のエンジントラブルでスローダウンをしてしまう。
2位の#2川島は状況が判らず思わず振り返ってしまう。
これでついに先頭に立った#2川島は昨年広島弘楽園以来の嬉しい優勝を掴み取った。
2位には我慢の走りをしていた#26原島が入り貴重なポイントを獲得。
何とか復帰が出来た#12鈴木は3位でフィニッシュすることが出来たがクールダウンで悔しさの感情が出てしまった。
決勝レース2
決勝レース1で勢いに乗った#2川島がホールショットで1コーナーへ。
その後に#26原島がピタリとつける。
少し遅れて#7佐藤、#12鈴木、#3西村、#5勝谷が続いて1コーナーに吸い込まれていく。
#26原島は調子が上がらないのか徐々に離され始めて#12鈴木との2位争いに変わってしまう。
その間に#2川島は2位との差を開きにかかる。
2位争いに勝った#12鈴木は#2川島に向かって猛チャージ。
遅れてしまった#26原島は単独走行に切り替わる。
その後ろでは4位の#7佐藤と5位#3西村も単独走行になっていてレースは膠着状態に。
後半#2川島に追いついた#12鈴木は2台でデッドヒートを繰り広げる。
お互いオフロード出身だけあってダートでの走りでは他の選手とはラインも速さも違い、異次元の走りを見せる。
何とか抑えきった#2川島が連続で優勝。2位には0.5秒及ばなかった#12鈴木が入る。
3位には#26原島、4位#7佐藤、5位#3西村、6位には混戦を勝ち抜いた#25大金が入った。
この結果ランキング争いは1位の#26原島は181Pで変わらないが、2位の#12鈴木が146P、3位の川島が122Pとその差を縮めてきている。
次の名阪はシリーズ一番のダート区間の長さが売りのコース。
残り2戦でこの3人の争いに目が離せなくなってきた。
表彰式後列左より#12鈴木選手、#2川島選手、#26原島選手、前列左より4位#7佐藤選手、5位#3西村選手、6位#25大金選手
おめでとうございます。
S1 Openクラス
S1OPENクラスは現在ポイントランキング1位の#35田所が132Pで独走中。
その後を2位#8佐々木86Pから5位の#11呉本53Pまでが追いかける。
#35田所が優位なのは誰が見ても判るのだが、エントリーが毎レースフルグリッドになるクラスなので、それでも他のライダーの意地も見てみたいところだ。
2位に#11呉本が入る。3位には前回のエビスで調子の良かった#6馬場が入る。
決勝レース1
スタートを上手く決めた#8佐々木がホールショットで1コーナーへ。
その後を#11呉本、#35田所、#6馬場、#32水野、#23中西が続く。
直ぐに#35田所がトップの#8佐々木に追いつき#11呉本を入れての3台でトップ争いを展開する。
後続は#6馬場を先頭に#19久谷、#38錦織、#14千葉、#16川崎の5台で争っている。
中盤#11呉本がペースが上がらず先頭集団から遅れ始める。
ほぼ同じ頃に#6馬場が4位集団から抜け出し、#11呉本を追撃に入る。
終盤まで先頭を守り続けた#8佐々木だったが最終ラップに#35田所に先頭を奪われてそのまま逃げ切り、#35田所が優勝を奪い取った。
2位にはあと少しで優勝を逃した#8佐々木、3位には#11呉本が入る。
決勝レース2
決勝レース1の着順でのグリッド順となるが、#35田所が好スタートを見せ先頭で1コーナーへ。
以下#8佐々木、#11呉本、#6馬場、#19久谷、#14千葉と続く。
序盤は#35田所、#8佐々木の先頭争いと#11呉本、#6馬場の3位争いのグループが出来ていたが、
徐々に形が崩れ#35田所が先頭、2位争いで#8佐々木、#6馬場の2台、4位に#11呉本と3つに分かれていく。
中盤#6馬場が#8佐々木を抜くとそのままの勢いで引き離して単独走行で#35田所を追いかける。
2位には見事な追い上げの#6馬場、3位に#8佐々木が入った。
この結果で#35田所が182Pで依然ランキングトップを独走。
2位#8佐々木、3位馬場は変わらず。
4位に#11呉本が上がってきた。
上位3名がタイトル争いの本命だろうが、4位の#11呉本は次の名阪がホームコースということで期待が出来るような予感がしている。
それとも他の選手が名乗りを上げてくるのか楽しみである。
表彰式後列左より#8佐々木選手、#35田所選手、#6馬場選手、前列左より4位#11呉本選手、5位#19久谷選手、6位#16川崎選手
おめでとうございます。
S1 Proクラス
S1PROクラス前半戦終了時のランキングは1位が#2長谷川127P、2位#6小原121P、3位#7吉田68Pとなり、トップ2名が3位以下を引き離している状態となっている。
後半戦はこのまま上位2名が引き離しにかかるのか、3位以下の選手が巻き返しを図るのか楽しみなところです。
予選タイムアタックの結果#1日浦が一人1分10秒台でポールポジションを獲得。
2位には土曜日の練習より好調な#7吉田が入り、3位に#6小原、4位にランキングトップの#2長谷川がフロントローに並ぶ。
#20広瀬は土曜日の練習走行でのトラブルでマシン復帰が出来ず、残念ながらDNSをなってしまった。
決勝レース1
#1日浦が好スタートでホールショットを奪う。
その後ろから#6小原、#7吉田、#2長谷川が並んで1コーナーへ。
ダートセクションで#1日浦を抜いた#6小原がオープニングラップトップで通過。
その後から#1日浦、#7吉田と続くが、#2長谷川がマシントラブルでピットレーンに入ってしまうアクシデント。
修理を行うが大きく順位を落としてしまった。
トップグループの後ろでは#9西村、#4金子、#5森田、#10中島が4位争いをしている。
#1日浦と#7吉田が2位争いのバトルをしていたが、4周目に#1日浦がトップを猛追し始める。
#7吉田はペースアップが出来ずに単独走行となってしまう。
#1日浦が#6小原に追いつくとトップ争いが激化してお互い一歩も引かない。
ターマックが速い#1日浦とダートが得意な#6小原がお互いの得意なセクションで攻撃を仕掛けるも、終盤#1日浦がスパートをかけ#6小原を引き離す。
そのまま逃げ切った#1日浦が優勝。2位には#6小原、3位には#7吉田が入った。
決勝レース2
レース2でも#1日浦がホールショットを奪い1コーナーへ。
今回は早めに#6小原を引き離そうとすぐにペースを上げる。
一方2位以下の#6小原、#7吉田、#4金子、#10中島、#17新沼は何とか#1日浦に遅れまいとするがコーナーごとに差が開いていってしまう。
それでも#6小原と#7吉田はトップとの差を最小限に抑えて逆転のチャンスを窺っている。
中盤になると#6小原が#1日浦との差を徐々に縮めてくる。
3位の#7吉田も善戦しているがどうしてもトップ2台との差を縮めるととが出来ずに単独走行となってしまっている。
後方では4位争いをしていた#4金子、#10中島、#17新沼にレース1で最後尾になってしまった#2長谷川が猛追して加わり4つ巴の争いとなっている。
#1日浦はそのまま逃げ切り優勝を獲得し、チャンピオン争いに何とか踏みとどまることが出来た。
2位には#6小原、3位には#7吉田が入り、確実にポイントを重ねることが出来た。
4位争いは#2長谷川、#4金子、#10中島が争っていたが、#2長谷川がミスをしてしまいポジションダウン、
今回のレースでは#1日浦と#6小原の二人だけがレース中1分8秒台で周回していて他を圧倒した正にマッチレースという形になったが、タイトル争いでは#6小原が逆転して161Pで1位に、2位には#2長谷川が140P、3位に108Pで#1日浦が入ってきた。
これに今回4位にダウンしてしまったが#7吉田が100Pが続き、恐らくこの4人でのタイトル争いとなるだろう。
残りはあと2戦、4レース。
最後に笑うのはどの選手か最後まで目が離せない。
表彰式後列左より#6小原選手、#1日浦選手、#7吉田選手、前列左より4位#4金子選手、5位#10中島選手、6位#17新沼選手
おめでとうございます。